しょうがないから好きになってあげる!


どうして教えてくれなかったのかと聞くはずだったのに、聞く前に答えを話されてしまって俺はもう何も言えなくなった。


花、どうしていきなり……いや、いきなりではなかったんだな。
真っ白いその手はきっと、病気で外にあまり出られないからだったんだな。






「要くん、また明日も来てほしいな。いいでしょ?」



いつもの調子に戻った花は余裕の顔をして俺に命令口調で言う。
今一番余裕がないはずの花にこんな顔をさせている俺は本当にダメな男だ。
俺もいつも通りにしないと。



「うん。来るよ。明日も明後日も、花が退院するまで。」



「ありがとう」





そんな会話をして俺は花の病室を出た。





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