しょうがないから好きになってあげる!



俺が最後に花に会った日、俺はいつもとは少し遅い時間に花のところへ着いた。
なぜかというと、その日の俺は花に髪ゴムを選んでいたからだ。
今はもうベッドの上で寝るか座るかなのでポニーテールをしなくなってしまった。
だから、また前みたいにしてほしくて、そのときの俺は女の子の喜ぶものを選ぶことができるセンスはなかったため花がつけたらきっとかわいいと思うものを選んだ。
花の好きなピンク色の大きくも小さくもない使いやすい大きさのリボンがついた髪ゴム。


店員さんに袋に入れてもらったそれをカバンにしまって病室に向かった。



< 58 / 76 >

この作品をシェア

pagetop