しょうがないから好きになってあげる!




「………花。」




ポツリとつぶやいた俺の声に反応したかのように京太郎は俺の方を向いた。
そして、かわいらしいピンクの封筒をこちらに向けていた。



「花が、俺に。」



京太郎がそれだけ言うと「ん」と手紙をグイグイ押し当ててくる。



《笹原 花》


花のきれいな字で封筒に書かれていた。



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