ネコライフ!

「どこまで行くのかなぁ?」

その猫について行けば、猫は数メートル離れては止まって振り向き、まるで私がついて来ているのかを確かめている様だ。

やっぱりあの猫さんについて行けばなにか分かるかも。

猫さんは私の知らない道をどんどん進んでいった。
と言うか、猫の通り道だから知らないんだけど。

公園の木の陰に隠れて見えなかった抜け道や、古い木の塀に出来た抜け穴。家と家の間の人一人通れるかの細道。

猫さんは悪戦苦闘している私の様子をうかがいながら、ペースをあげて進んで行く。

「ハァ…ハァ、もう~~~疲れた~!!」

またひとつ抜け道を抜けたところでどこかの公園に出た。

私はベンチに座り込んで、なにくわぬ顔で毛繕いをしている猫さんを睨んだ。

「はぁ~~。あんたは気楽でいいね~。あなたにとってはただの道でも、人間の私にはきつ過ぎるんだよ?」

ところで、ココどこの公園だろ?ずいぶん遠くに来た気が・・・・。

私は呟きながら辺りの様子をうかがった。

そこはブランコや滑り台、鉄棒や砂場がある普通の公園だった。

「・・でも、なんか見覚えあるなぁ・・・この公園。」


< 46 / 61 >

この作品をシェア

pagetop