ネコライフ!

「私もばっちり回復したし。案内して!猫さん!!」

言うと同時に頭を撫でると、猫さんはまた歩き出した。今度はゆっくりとした歩調だ。

公園を出て右ね!トコトコと猫さんの足取りに合わせて歩いていると、コレまたあることに気が付いた。

「え~っと~。この先に行ったらあのお店だよねぇ。」

ま・さ・か・ねぇ~……。










結局辿り着いたのは、あのお店のまん前。猫さんは誇らしげに一度立ち止まり私の方に振り返ると、中へと消えていった。

あの時の嫌な記憶が蘇り、私はお店に背を向けるようにしゃがみ込んだ。

「い・や、だなぁ。ココに入んの?…う~~……。」

でもでも、そもそもココに来た理由は二人を奪還するためだし!やっぱ猫さんは“遣イノ者”だったんだよ。

二人を助けるためだ覚悟をきめろ!私!!大丈夫!

「よし!!行くぞ~!」

私は勢いよく立ち上がり、意を決してクルリと振り返った。




するとそこには、あの時と変わらない古びた外観の建物が威圧感を放ってそびえ立っていた。

今度はあの時のような現象は起きなかった…。

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