大切なもの【完結】
「あっ」
お祭り会場をブラブラしてると桜苗が声をあげる。
「ん?」
「いや、合流したんだなって思って」
桜苗が指さす方向には金魚すくいが終わったあとだろうか。
郁人の腕に自分の腕を絡める彩香が見えた。
「ははっ」
俺の口から乾いた笑いがこみ上げる。
「翔?」
「実際目にするときついのな」
平気だと思ってた。
認めれたと思ってた。
でも実際はまだまだ未練たらしくて。
平気なんかじゃなかった。
「…翔」
「あんな顔俺じゃあさせらんねぇよ」
郁人の隣にいる彩香は俺が見たどの彩香よりも幸せそうで、そして一番可愛かった。
「翔がこんなに思ってるのにね…」
「仕方ねぇよ。俺がアイツを好きになった時点でこうなる未来なんて決まってたんだ」
最初から彩香は郁人がすきだったんだから。
「桜苗あっち行っていい?」
「え、うん」
俺たちは彩香たちと反対側の通路に歩く。
お祭り会場をブラブラしてると桜苗が声をあげる。
「ん?」
「いや、合流したんだなって思って」
桜苗が指さす方向には金魚すくいが終わったあとだろうか。
郁人の腕に自分の腕を絡める彩香が見えた。
「ははっ」
俺の口から乾いた笑いがこみ上げる。
「翔?」
「実際目にするときついのな」
平気だと思ってた。
認めれたと思ってた。
でも実際はまだまだ未練たらしくて。
平気なんかじゃなかった。
「…翔」
「あんな顔俺じゃあさせらんねぇよ」
郁人の隣にいる彩香は俺が見たどの彩香よりも幸せそうで、そして一番可愛かった。
「翔がこんなに思ってるのにね…」
「仕方ねぇよ。俺がアイツを好きになった時点でこうなる未来なんて決まってたんだ」
最初から彩香は郁人がすきだったんだから。
「桜苗あっち行っていい?」
「え、うん」
俺たちは彩香たちと反対側の通路に歩く。