大切なもの【完結】
大好きな人の誕生日─Ayaka
「あったあった」
郁人と別れて早速もらった給料を手に雑貨屋さんへ。
目的のものがあってついに!!と顔がほころぶ。
郁人にすごい似合うものを見つけて、絶対これだって思ったんだ。
「あれっ、彩香!」
えっと思って振り向くと、翔が立っていた。
「翔!なにしてるの?」
「歩いてたら彩香が見えたからさ。運命だな」
なんて笑いながら言う翔だけど、今はもう冗談だとわかってる。
むしろ、好きだって言った頃はこういうことは冗談でも言ってなかったし。
「桜苗に怒られるよー」
いまは翔と桜苗が順調だってわかってる。
「大丈夫だよ。理解あるから」
「理解ってなにー。なんか遊び人と付き合う彼女みたいに聞こえるけど」
「バカ、そういう事じゃねぇよ」
わかってるけど、さっきの言い方だとそんなふうにしか聞こえない。
翔がそんなことは出来ないこともよく知っている。
郁人と別れて早速もらった給料を手に雑貨屋さんへ。
目的のものがあってついに!!と顔がほころぶ。
郁人にすごい似合うものを見つけて、絶対これだって思ったんだ。
「あれっ、彩香!」
えっと思って振り向くと、翔が立っていた。
「翔!なにしてるの?」
「歩いてたら彩香が見えたからさ。運命だな」
なんて笑いながら言う翔だけど、今はもう冗談だとわかってる。
むしろ、好きだって言った頃はこういうことは冗談でも言ってなかったし。
「桜苗に怒られるよー」
いまは翔と桜苗が順調だってわかってる。
「大丈夫だよ。理解あるから」
「理解ってなにー。なんか遊び人と付き合う彼女みたいに聞こえるけど」
「バカ、そういう事じゃねぇよ」
わかってるけど、さっきの言い方だとそんなふうにしか聞こえない。
翔がそんなことは出来ないこともよく知っている。