大切なもの【完結】
「なんか照れるね」


「ばーか。明日会うんだろ?」


「うん。家に来てもらうの」



明日はあたしの家で誕生日パーティーをする。ささやかな。



「ふーん。なにまさかおばさんとかとパーティー?それ辛くね?」



何がおかしいのか爆笑してる。



「明日はみんな出かけてるよ?」


「へ?誰もいねぇの?」



悠貴はぽかーんと口を開けている。



「ん?そうだけど」



なぜそんなに口をあんぐりと開けているのか謎すぎて首を傾げてしまう。



「いや、なにかあるかもな?」



ニヤっとした顔でそう言われてボボボッと顔が赤くなるのがわかる。



「なーに赤くなってんだよ」


「そういう話、悠貴とするの気恥しい…」


「誰とならいいの?郁人?」



こんなふうに聞いてくる悠貴は意地悪だ。



「いつからこんなふうになったんだか。だいたい悠貴は…」


「ん?」



〝したことあるのか〟
なんてきこうとして恥ずかしくなって途中でやめてしまった。

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