大切なもの【完結】
「俺ならあるよ」



自分の考えを読み取られあっさりと答えられてしまう。



「…そうですか」



考えてみたら悠貴は結構モテてたし、中学の頃から彼女だっていた。
本当に好きなはいないようなかんじだったけど。、



「まぁ、俺も男の子ですからねー」


「…何言って、」



それなら郁人だって…。



「郁人も男だから、健全な男子が女…それも好きな子とふたりきりで意識しないやつはいないと思うよ。好きじゃなくても手だしちゃうからね」



〝好きじゃなくても〟
とは自分の経験を言ってるんだろう。



「…意識しとく」



考えてみれば7月に郁人と付き合い始めていまは9月。
気づけば付き合いだして2ヵ月半が経とうとしてた。
同じ頃に付き合い出した、桜苗と香はすでに体験していたし、あたしももしかしたらって考えてないわけではないけど。

でも、悠貴に言われるまでそういう事に気づいてなくて、一気にきになってくる。

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