大切なもの【完結】
「...香。泣かないでよ」
あたしは香にハンカチを渡す。
「あたし、告白してないのに」
「...うん」
「告白する前に振られた」
「振られたわけじゃないじゃん。まだなにも言ってないじゃん」
あたしは泣いてる香の背中をさする。
あたしも泣いてしまいたかった。
聞いたことなかった。
郁人の好きな人なんて。
想像してなかった。
そりゃ誰かは好きだよね。
それに、香も郁人のことが好きなんだ。
薄々気づいてたけど。
郁人もだれかを思ってる。
香は郁人を思ってる。
やっぱりこの気持ちは
迷惑なものでしかないんだ。
「郁人の好きな人知らない?」
「なんであたしが?」
「同じ中学なんだって」
香の言葉にあたしの脳裏は白くなる。
あたしは香にハンカチを渡す。
「あたし、告白してないのに」
「...うん」
「告白する前に振られた」
「振られたわけじゃないじゃん。まだなにも言ってないじゃん」
あたしは泣いてる香の背中をさする。
あたしも泣いてしまいたかった。
聞いたことなかった。
郁人の好きな人なんて。
想像してなかった。
そりゃ誰かは好きだよね。
それに、香も郁人のことが好きなんだ。
薄々気づいてたけど。
郁人もだれかを思ってる。
香は郁人を思ってる。
やっぱりこの気持ちは
迷惑なものでしかないんだ。
「郁人の好きな人知らない?」
「なんであたしが?」
「同じ中学なんだって」
香の言葉にあたしの脳裏は白くなる。