大切なもの【完結】
「行こうか」
翔があたしの背中を押す。
「...うん。」
翔の言葉に保健室のドアを開ける。
「てか多分もうお昼じゃないかな?」
翔が腕時計を見る。
「あーたしかに」
「みんな探して弁当食うか!」
「だねー。翔と郁人はサッカーお昼のあと?」
〝郁人〟
そう口にするだけでもドキドキする。
「そうだよー。郁人どこだろ。あいつにうちの弁当持ってきてやったんだ」
「そうなんだ」
「今日、お母さん出張らしくて」
「...ふーん」
翔の家は弁当屋さんをやっていて。
すっごくおいしいんだ。
「ずるいね。郁人」
「ずるいって」
「だって。翔の弁当屋おいしいから」
「いつだって持ってきてやるよ」
翔が柔らかい顔で言う。
こんなに好きが溢れてる人だったっけ。
翔があたしの背中を押す。
「...うん。」
翔の言葉に保健室のドアを開ける。
「てか多分もうお昼じゃないかな?」
翔が腕時計を見る。
「あーたしかに」
「みんな探して弁当食うか!」
「だねー。翔と郁人はサッカーお昼のあと?」
〝郁人〟
そう口にするだけでもドキドキする。
「そうだよー。郁人どこだろ。あいつにうちの弁当持ってきてやったんだ」
「そうなんだ」
「今日、お母さん出張らしくて」
「...ふーん」
翔の家は弁当屋さんをやっていて。
すっごくおいしいんだ。
「ずるいね。郁人」
「ずるいって」
「だって。翔の弁当屋おいしいから」
「いつだって持ってきてやるよ」
翔が柔らかい顔で言う。
こんなに好きが溢れてる人だったっけ。