大切なもの【完結】
「でも、それなら彩香でもいいだろ」
「...そうだよね」
「好きなのかな。桜苗のこと」
翔の言葉にあたしの心は黒くなる。
桜苗も好きそうだよね。
郁人のこと。
「桜苗のこと好きとは聞いたことないなー」
翼が慌てたように言う。
「なんだよ、おまえ。さっきあんなに怒ってたくせに」
「ほんと」
「いや、あれは桜苗が泣いてたから焦ったんだよ」
翼がなぜ焦ってるのか謎。
「だいたいなんで郁人の話でお前が焦るんだよ」
あたしの言いたいことを代弁する。
「とにかく!桜苗じゃないんだよ!」
郁人はバタバタと走り出した。
「なんだあれ。言い逃げ?」
翔が首をかしげる。
「...そうだよね」
「好きなのかな。桜苗のこと」
翔の言葉にあたしの心は黒くなる。
桜苗も好きそうだよね。
郁人のこと。
「桜苗のこと好きとは聞いたことないなー」
翼が慌てたように言う。
「なんだよ、おまえ。さっきあんなに怒ってたくせに」
「ほんと」
「いや、あれは桜苗が泣いてたから焦ったんだよ」
翼がなぜ焦ってるのか謎。
「だいたいなんで郁人の話でお前が焦るんだよ」
あたしの言いたいことを代弁する。
「とにかく!桜苗じゃないんだよ!」
郁人はバタバタと走り出した。
「なんだあれ。言い逃げ?」
翔が首をかしげる。