寄生虫
遅刻寸前
体を揺さぶられてあたしは目を覚ました。
ぼやける視界の中で起こった顔をしている姉のバラと、見慣れた部屋の天井を、見るでもなく見ていた。
「やっと起きた。早くしないと遅刻するよ!」
すでに高校の制服に着替えて髪の毛も綺麗に束ねている小柳バラはそう言い、わざと足音を響かせてあたしの部屋を出た。
あたしはバラが出て行ったのを確認したあと、ゆっくりとベッドの上で上半身を起こした。
最近、なんだか体が自分の物じゃないように重たく感じられる事がある。
疲れているのだとうかと考えるけれど、17歳の高校2年生の体は悲鳴を上げるにはまだ若かった。
あたしは大きな欠伸をしてノロノロと起き上がり、制服に着替え始めた。
戸町高校の深いグリーンのスカートに、白いブラウスに、白いソックス姿になってからスマホで時間の確認すると、8時前だった。
一階ではバラが家を出て行く音が聞こえた。
バラとは別々の学校に通っているが、距離は近い。
バラの言う通り早くしないと遅刻の時間だった。
しかしあたしは制服に着替えると、ゆっくりと階段を下りてロールパンを手にとると、のんびりとそれを口に運んだ。
「サナギあんたまだ食べてるの?」
洗面所にいたお母さんが呆れた声をかけて来る。
「うん」
そう返事をして、ロールパンの最後の一口を口に入れた。
ぼやける視界の中で起こった顔をしている姉のバラと、見慣れた部屋の天井を、見るでもなく見ていた。
「やっと起きた。早くしないと遅刻するよ!」
すでに高校の制服に着替えて髪の毛も綺麗に束ねている小柳バラはそう言い、わざと足音を響かせてあたしの部屋を出た。
あたしはバラが出て行ったのを確認したあと、ゆっくりとベッドの上で上半身を起こした。
最近、なんだか体が自分の物じゃないように重たく感じられる事がある。
疲れているのだとうかと考えるけれど、17歳の高校2年生の体は悲鳴を上げるにはまだ若かった。
あたしは大きな欠伸をしてノロノロと起き上がり、制服に着替え始めた。
戸町高校の深いグリーンのスカートに、白いブラウスに、白いソックス姿になってからスマホで時間の確認すると、8時前だった。
一階ではバラが家を出て行く音が聞こえた。
バラとは別々の学校に通っているが、距離は近い。
バラの言う通り早くしないと遅刻の時間だった。
しかしあたしは制服に着替えると、ゆっくりと階段を下りてロールパンを手にとると、のんびりとそれを口に運んだ。
「サナギあんたまだ食べてるの?」
洗面所にいたお母さんが呆れた声をかけて来る。
「うん」
そう返事をして、ロールパンの最後の一口を口に入れた。
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