寄生虫
☆☆☆
その日の放課後、克哉と京介が珍しく部活を休み、あたしたちと一緒に遊びに行く事になった。
放課後に4人で並んで校門を出る事なんて滅多になくて、あたしの気持ちは浮足立っていた。
だって、克哉と京介が一緒にいるだけで周りからの視線を感じる。
真尋と克哉が2人でいるのは当たり前になりつつあるけれど、あたしと京介が一緒にいる事で、コソコソと何か話をしている声も聞こえてくる。
教室から校門を出るまでの間、居心地の悪さを感じながらも少しだけ優越感を覚える。
もし、京介の彼女になることができれば毎日のように羨ましがられるのかもしれない。
サッカーの練習も試合も彼女なら堂々と観戦することができる。
「ぼーっとしてどうした」
京介にそう言われてハッと我に返ると、目の前にたこ焼き屋があった。
「たこ焼き買わないの?」
そう聞いてくる真尋の手には6つ入りのたこ焼きのパックがあった。
「買うよ」
あたしは慌ててそう言ってカバンから財布を取り出したのだった。
たこ焼き屋の前にはカラフルなパラソルが立ったテーブルが用意されていて、あたしたちはそこに座った。
梅雨の時期だけれど今日はよく晴れていて、熱いくらいだ。
その日の放課後、克哉と京介が珍しく部活を休み、あたしたちと一緒に遊びに行く事になった。
放課後に4人で並んで校門を出る事なんて滅多になくて、あたしの気持ちは浮足立っていた。
だって、克哉と京介が一緒にいるだけで周りからの視線を感じる。
真尋と克哉が2人でいるのは当たり前になりつつあるけれど、あたしと京介が一緒にいる事で、コソコソと何か話をしている声も聞こえてくる。
教室から校門を出るまでの間、居心地の悪さを感じながらも少しだけ優越感を覚える。
もし、京介の彼女になることができれば毎日のように羨ましがられるのかもしれない。
サッカーの練習も試合も彼女なら堂々と観戦することができる。
「ぼーっとしてどうした」
京介にそう言われてハッと我に返ると、目の前にたこ焼き屋があった。
「たこ焼き買わないの?」
そう聞いてくる真尋の手には6つ入りのたこ焼きのパックがあった。
「買うよ」
あたしは慌ててそう言ってカバンから財布を取り出したのだった。
たこ焼き屋の前にはカラフルなパラソルが立ったテーブルが用意されていて、あたしたちはそこに座った。
梅雨の時期だけれど今日はよく晴れていて、熱いくらいだ。