寄生虫
テレビ
お風呂から上がるとリビングにお母さんがいた。
小奇麗な私服に身を包んだお母さんは生き生きとした表情を浮かべている。
「おかえり」
「ただいま、サナギ」
そう言うお母さんの声色はいつもより少し高音で、昔の仲間と会ってきた事で若返っているのがわかった。
「同窓会、楽しかった?」
「楽しかったわ! 久しぶりに友達に会えてよかったわ」
ニコニコと上機嫌でそう答えるお母さんの視線があたしの右腕へと移動した。
「サナギ、その腕どうしたの?」
「あ、なんだかかゆくて」
そう返事をすると、またかゆみがぶり返して来る。
「何かに噛まれたんじゃないの?」
お父さんと2人でテレビを見ていたバラがそう言って来た。
バラの言っていることはなんともない事なのだが、バラの声を聞くだけでイライラしてしまう。
「かゆみ止めがあるわよ」
お母さんがそう言い、寝室から救急箱を持ってきてくれた。
箱から塗り薬を取り出すと、あたしの右腕に広範囲にぬって行く。
お風呂上がりにヌルヌルとした薬は正直嫌だったけれど、ぬった箇所からスッとかゆみが引いていくのを感じる。
小奇麗な私服に身を包んだお母さんは生き生きとした表情を浮かべている。
「おかえり」
「ただいま、サナギ」
そう言うお母さんの声色はいつもより少し高音で、昔の仲間と会ってきた事で若返っているのがわかった。
「同窓会、楽しかった?」
「楽しかったわ! 久しぶりに友達に会えてよかったわ」
ニコニコと上機嫌でそう答えるお母さんの視線があたしの右腕へと移動した。
「サナギ、その腕どうしたの?」
「あ、なんだかかゆくて」
そう返事をすると、またかゆみがぶり返して来る。
「何かに噛まれたんじゃないの?」
お父さんと2人でテレビを見ていたバラがそう言って来た。
バラの言っていることはなんともない事なのだが、バラの声を聞くだけでイライラしてしまう。
「かゆみ止めがあるわよ」
お母さんがそう言い、寝室から救急箱を持ってきてくれた。
箱から塗り薬を取り出すと、あたしの右腕に広範囲にぬって行く。
お風呂上がりにヌルヌルとした薬は正直嫌だったけれど、ぬった箇所からスッとかゆみが引いていくのを感じる。