寄生虫
病院へ
翌日、あたしは右腕のかゆみで目が覚めた。
寝ぼけたまま無意識の内に腕をかき、その痛みで昨日その場所から出血していたのだと思い出す。
ベッドから上半身を起こして右腕を確認すると、また同じ場所から血が滲んで生きていた。
このままじゃいつまでたっても治らない。
あたしは欠伸をしながらティッシュで止血をして、そのまま一階へと向かった。
時計を確認していないけれど、窓から外を見た感じだと昼前くらいらしかった。
リビングのドアを開けるとお母さんが昼ドラを真剣な表情で見ている。
「おはよう」
「あぁ、サナギ、起きたのね」
テレビから視線を外さすにそう言う。
お父さんとバラの姿は当然のように、すでになくて家の中にはお母さんと2人きりみたいだ。
そう思うと少し気が楽になって、あたしはお母さんの隣に座った。
「今日はバラがサナギを起こしに行かないから、お母さんが起こしに行こうと思ったのよ」
「そうなんだ?」
「そう。そしたらバラが『今日サナギの高校は開校記念日で休みだよ』って言うもんだから、びっくりしちゃった」
「あたし、昨日何も言ってなかったのにね」
「でしょう? バラはサナギのことよく見てるなぁと思って、関心しちゃった」
寝ぼけたまま無意識の内に腕をかき、その痛みで昨日その場所から出血していたのだと思い出す。
ベッドから上半身を起こして右腕を確認すると、また同じ場所から血が滲んで生きていた。
このままじゃいつまでたっても治らない。
あたしは欠伸をしながらティッシュで止血をして、そのまま一階へと向かった。
時計を確認していないけれど、窓から外を見た感じだと昼前くらいらしかった。
リビングのドアを開けるとお母さんが昼ドラを真剣な表情で見ている。
「おはよう」
「あぁ、サナギ、起きたのね」
テレビから視線を外さすにそう言う。
お父さんとバラの姿は当然のように、すでになくて家の中にはお母さんと2人きりみたいだ。
そう思うと少し気が楽になって、あたしはお母さんの隣に座った。
「今日はバラがサナギを起こしに行かないから、お母さんが起こしに行こうと思ったのよ」
「そうなんだ?」
「そう。そしたらバラが『今日サナギの高校は開校記念日で休みだよ』って言うもんだから、びっくりしちゃった」
「あたし、昨日何も言ってなかったのにね」
「でしょう? バラはサナギのことよく見てるなぁと思って、関心しちゃった」