寄生虫
告白
あたしと京介は家までの道のりを歩いて帰っていた。


あたしは自転車を引きながらゆっくりと歩調を進める。


真尋がこのタイミングで2人きりにさせてくれたと言う事は、告白しろと言う事かもしれない。


学校内で2人きりになろうと思うと、京介をどこかへ呼び出す必要がある。


仲のいいあたしたちが一緒にしても特別注目はされないだろうけれど、好奇心旺盛な女子たちによって噂くらいは立つかもしれなかった。


あたしは京介との噂が立てば嬉しいだけだけれど、京介からすれば面倒な事だと思われるかもしれない。


そう考えると、今ここが一番のチャンスだった。


「ねぇ……京介」


あたしはドクドクと脈打つ自分の心音を聞きながら京介を呼んだ。


「なに？」


「あたしね……」


「ん？」


京介が少し首を傾げてあたしを見る。


その仕草がまたカッコよくて、あたしは言葉を詰まらせた。


言わなきゃ。


こんなチャンス今後いつあるかわからない。
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