寄生虫
部活中は先輩の邪魔にならないように雑用ばかりされられても文句1つ言わず、部活が終わってから自主的に練習をする。


それはサッカーに対する熱い思いを感じさせるものがあり、あたしはその瞬間から京介に熱い思いを感じている。


それは今もまだ変わらない。


「今は……これでいいかなって……」


あたしはうつむいてそう言った。


自分でも驚くほどに小さな声だ。


それは自信のなさが表れていて、なんだか情けなくなってしまう。


「これでいいって、本当に思ってる？」


俯いているあたしの顔を覗き込んで真尋がそう聞いて来た。


本当はよくない。


高校生活、京介に思いをつたえて恋人同士になれたらいいなって思っている。


だけどそれを内に出す事は出来なくて、あたしはぼんやりとした視界の中で真尋を見る事しかできなかった。


そうしていると、真尋は軽くため息をついて食事を再開した。


あたしから視線が外されて、ホッと肩を下ろす。


「サナギは可愛いんだから、もっと自信をもてばいいのに」
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