寄生虫
異常なし
あたしたちは昨日とはうって替わって神妙な面持ちで病院へ向かう事になってしまった。
家にいる間に止血は出来たものの、右腕のかゆみはまだ止まらない。
傷だらけになっているのに痛みよりかゆみの方が強いのだ。
それでも傷口が開いている状態では薬をぬる事もできず、あたしはタオルで巻いた保冷剤を腕に押し当ててそのかゆみを和らげていた。
病院についてすぐ受付を終わらせると、前回同様、比較的すぐに呼んでもらえることになった。
しかし今回はかきむしりの痕を見た医者はさすがに眉を寄せた。
「ここまでかゆいなんて少し異常ですね」
そんなことはわかってる。
なにか特別なアレルギーをもっているのかもしれないと判断され、血液検査を受けた。
結果が出るまでに一週間ほど必要なのが辛いが、仕方がない。
あとは傷口の治療だった。
一応消毒だけはしてきたのだけれど、ひどい傷は縫合が必要だと判断された。
「縫合するとその部分がまたかゆみますが、絶対にかかないでください」
医者は念を押すようにあたしへ向けてそう言った。
数十分後には腕には包帯をきつく巻かれ、自分の力では皮膚に触れる事もできない状態になっていた。
でも、これで無意識の内にひっかく事はなくなる。
そう思うと、少しだけ安心できた。
家にいる間に止血は出来たものの、右腕のかゆみはまだ止まらない。
傷だらけになっているのに痛みよりかゆみの方が強いのだ。
それでも傷口が開いている状態では薬をぬる事もできず、あたしはタオルで巻いた保冷剤を腕に押し当ててそのかゆみを和らげていた。
病院についてすぐ受付を終わらせると、前回同様、比較的すぐに呼んでもらえることになった。
しかし今回はかきむしりの痕を見た医者はさすがに眉を寄せた。
「ここまでかゆいなんて少し異常ですね」
そんなことはわかってる。
なにか特別なアレルギーをもっているのかもしれないと判断され、血液検査を受けた。
結果が出るまでに一週間ほど必要なのが辛いが、仕方がない。
あとは傷口の治療だった。
一応消毒だけはしてきたのだけれど、ひどい傷は縫合が必要だと判断された。
「縫合するとその部分がまたかゆみますが、絶対にかかないでください」
医者は念を押すようにあたしへ向けてそう言った。
数十分後には腕には包帯をきつく巻かれ、自分の力では皮膚に触れる事もできない状態になっていた。
でも、これで無意識の内にひっかく事はなくなる。
そう思うと、少しだけ安心できた。