永久に抱かれた姫君
君は、わがままで傲慢で尊大で不遜で、僕をいつも振り回した。
僕は、君にとって遜色ない身分なのに、いつも上から目線で命令口調だった。
けれど時折見せた、しおらしい表情。
君のお父様が身罷られた時、お母様が病に臥してしまった時。
僕は、君のことを支えられただろうか?君は、笑顔の方がずっとずっと素敵だから。
君が、沈んでいる時、僕はそのたびに決心した。君の笑顔を、守ろうと。君と一緒にいようと。