永久に抱かれた姫君



 彼女の哀しみは、深かった。

僕を拒絶し、食事も喉を通らなくなった。


 医者の診断を受けたら、病だった。お母様と同じ、病になってしまった。



 ようやく君に会えた。床に臥す君の目は、光を失い、わがままで傲慢な君じゃなくなっていた。

体も痩せていて、僕は思わず泣いてしまった。


「どうして、泣くの」


 君は、渇いた声で尋ねた。


 だって、まだ結婚したばかりじゃないか。これから、新しい生活が始まり、一緒に暮らしていく未来を、思い描いていたのに。

けど、そんなこと言えなかった。



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