僕の太陽
綾川さんが帰って行ったあと、
圭佑はずっとあたしの髪をいじっていた。

「ね、圭佑ほんとに綾川さんのこと好きなの?」


しばらく考えこんだ後、
「わかんねー」とヤツは笑った。
なんて最低なんだ。



「俺のこと、
好きって言ってるからいいんじゃねーの」

そんなの、
「あたしだって、
好きだって毎日言ってんじゃん…」


「…秋崎はだめ」


どうして、だめなの。


あたしが綾川さんみたいに綺麗じゃないから?
スタイルもよくないから?



「もう、いいけどさ…」



好きになってくれなくてもいいや。
隣にいてくれるだけで、
もういい。




.
< 10 / 58 >

この作品をシェア

pagetop