僕の太陽
「杏は、恋愛対象じゃねえの?」


あいつ子供っぽいしな、
って茶化すように言ったら
圭佑は首を振って、



「めちゃくちゃ、どんぴしゃ。
何もかも好きだよ」


って即答。





「最初は、つぐないのつもりだった。


初めて秋崎に会った時はビックリしたよ…ずっと罪感じてた相手が目の前にいるもんだからさ。


だけど、
今じゃそういうの関係無しに
あいつのこと、」




俺はそこで手をあげて、
圭佑の話を止める。


「つぐない?
罪?
全く話が読めねんだけど」



それから少しの間、
沈黙が続く。


圭佑は慎重に、言葉を選んでいるようにも、
言うのをためらってるようにも見えたけど。



しばらくして、
重い口を開いた。








「秋崎から両親を奪ったのは、
俺なんだ」
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