僕の太陽
「圭佑は勝手だよ、
あたしが好きだって分かっててこういうことするんだもん」




それってすごく最低だよ、
あたしは圭佑の胸を突き返した。


やだな、涙が止まらない。


圭佑はあたしの手首をつかんだまま泣きそうな顔をしている。


そういうとこもずるいんだよ、
あたしは圭佑のこの顔に弱い。





「別れたよ、」

「え?」

「好きじゃないから、別れた。」
「綾川さんは納得してんの」

「…」

「圭佑はいっつもそうやって女の子ふりまわして「お前が別れてほしいんだったらいつでも別れようと思ってた」

あたしの言葉をさえぎって、
あたしの後ろ側にある壁をバン、とたたいた。


ちょうど体育館に入って行こうとする女の子のグループと目が合う。


周りから見たあたし逹はどんな風に見えるだろう?
カップル同士の喧嘩?
だったらまだ良いけど、
最悪言いこまれてるだけだったりして。


そんなのんきな事を考えてた。





.
< 38 / 58 >

この作品をシェア

pagetop