桃色センセイ&狼生徒
怖がりセンセイ
街を歩くと必ず声をかけられる。


「ね、そこのキミ」


ゴッツイ手が、わたしの肩に置かれる。


「んきゃあぁ!!」



わたしは飛び上がって悲鳴を上げた。


周りの人が、怪しげに、わたしに声をかけた男性を見た。


「そんなに驚かなくても…。
ねぇ、よかったらお茶でもし…」

「し、ししません!!
あ、あのっ、わたし、急いでるんで……てて…手を離してくださぃぃ!!」


わたしは泣きながら逃げ去った。


松原桃佳(マツバラモモカ)。20歳。


極度の男性恐怖症で、父親とすら普通に会話が出来ない。


そんなわたしは、今日からある塾の講師をすることになった。



しかしその塾


少しばかり難有りのようで……。





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