桃色センセイ&狼生徒
わたしは

『清涼学習塾』


と、書かれた看板を見上げた。


ここが、今日からわたしが勤める塾。



「桃〜!久しぶり!!
今日からよろしくねぇ!」

ここを経営する、従姉の莉奈(リナ)が中から現れた。


「莉奈姉!ありがと…」

わたしは複雑な気持ちで莉奈にお礼を言った。


仕事が見つかったのは嬉しいのだが…


ここにはある噂があるのだ。



「桃、まだ男性恐怖症治ってないんだね。
やっぱ…うちの塾はきついか?」

「だ、大丈夫」


わたしは深呼吸をして、中に入った。



が、

「…っ!!」


中は




男、男、男、男ぉお!!



女なんて、数えられる程しかいない。





そう。



この塾


男が多くて有名な塾なのだ。





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