桃色センセイ&狼生徒
考えてもなかった大貴の言葉に、驚いてしまった。


「違うのか?」

「わ…わかんない…」

「わかんないって…」


だって…



確かに、狼くんは男の人なのに、普通に会話してても恐くはなかった。



でも、……『好き』?




「桃ちゃんはその子のこと、男として見てるの?」

「男として…?」


わたしは家に帰って、柚佳に相談をしていた。


「でも…それだと矛盾するの」

「矛盾?」

「…その子が恐くないってことは…男として見てるわけじゃないってことになるでしょ?」


柚佳は、確かに、と頷いた。


「でもさ…その恐くないってのが彼だけの特別な感情だとしたら?」

「特別……な…?」

「うん。……それこそ…恋愛感情とか」



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