絶対好きにならない
さっきとは違って、優しいいつもの唯翔の声に戻った。
「俺は胡桃以外のものは受け取らない」
「・・・」
「胡桃しか好きじゃねーし」
私の目に涙が何故か溜まって、
視界が曇り出す。
「泣くなよ・・・」
頭を優しく私の好きな大きくて温かい手で
ゆっくり撫でてくれた。
「放課後、屋上に行ける?」
「うん」
「今いるこいつらは俺が、なんとか
するから」
「うん・・・」
そう言って、唯翔が女子を無理やり
追い出した。