絶対好きにならない

「あ！そーだ！胡桃！」




私の席の前に立ってなぎちゃんが
いきな何かを思い出したような大きな声で
言った。





「この学校の中で1番人気のある男子って誰かわかる？」




「えぇ･･･いるの？どれも同じだし･･･」






周り見渡しても全然わからない。




特別かっこいい人がいるわけでも、ずば抜けて性格がいい人だったり運動神経がいい人もいないし･･･




そもそも、私は男子との関わりが浅いし･･･





「わからないよ･･･」




「有名だよ？この学校の中でも」




私には興味の無い話だよ、なぎちゃん･･･




「北條 唯翔だよ！」




顔は全然知らないけど、名前は聞いたことあるかな？




「そうなんだ･･･」




「でも、私はその唯翔くんの友達の神谷誠吾くん派かな？」





1位、2位を争うみたいだ･･･




そんなに人気あるんだね、ほかの学年からも。
ある意味すごいな･･･





なぎちゃんの妄想話が長々される中、チャイムがなって、席替えの時間になった。