干物ハニーと冷酷ダーリン
上等だこらー!
電話線が抜かれたとなれば、先生はまだ家にいるということだ。
編集者なめんなよ!そう易々逃げられてたまるか!
爆走に爆走を重ね、久留米先生の所にたどり着いた。
髪はボサボサ、呼吸は乱れまくる。
息をつく暇もなく、その扉を叩く。
「先生!久留米先生!……ちょっと、、、開けて下さい、、ここ…あけて下さい!」
そんな事で開けない事は、学習済みだ。
呼吸を落ち着かせながら、次の言葉を考える。
久留米先生に効果的なこと、それは…
「先生!次の増刊号、先生に描いてもらいますよ!!次と言わずに今月の増刊号にしますか!今なら、捩じ込む事も出来るんですよ!」
実際、こんな事をした編集者がいる。
ミルキー編集部の武勇伝の1つだ。
その武勇伝の保持者は、編集長水城さん。
今だ、その武勇伝の2代目保持者は現れていない。
まぁ、そうなれば、漫画家も編集者もたまったもんじゃないんだけど、前例がある為どの漫画家もこの言葉には弱いと聞いている。