干物ハニーと冷酷ダーリン
出版社を出て、しばらくすると流石に歩いて自宅に帰れる程の気力も体力もなく大通りに出てタクシーを捕まえて帰宅した。
ああ、これはヤバイ。
部屋に入るや否や、足の力が抜けてズルズルと玄関に座り込む。
あのまま病院に行けば良かったのだが、座っているだけでも辛くて早く横になりたかった。
薬、何処に置いたかなぁ。
風邪薬なんてあったかなぁ。
なんとか身体をひきずってベッドまでたどり着く。
もうだめ。もう辛い。
取り敢えず、一度寝てしまおう。
寝て起きれば多少よくなっているだろう。
あたし、そこで意識を手放した。