干物ハニーと冷酷ダーリン


「……2日。あと2日で上げてくれるなら、帰ります」



『2日か。分かった、約束する。出来たものからFax で流すから帰ってくれ』



普通だったら、駄々を捏ねるはずなのにすんなりと条件をのんだ。
そうまでして、あたしを追い出したいのか。



「では、あたしは帰りますので宜しくお願いします。少しでもサボったら深夜であろうとチャイム連打しますからね」



久留米先生は、心底嫌な顔をして原稿に向き合い始めたのを見届けてから再びパンプスに足を突っ込んだ。



アパートを出てドアを閉めたと同時に、鍵とチェーンをかける音がした。

その行動力の速さには感服の致す所である。





カツカツと音を出しながら、出版社へと来た道を引き返したのであった。



今日は、徹夜決定だ。
コンビニで栄養ドリンクと夜食を買って帰ろう。














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