干物ハニーと冷酷ダーリン
『そう言う事なら。っても俺、川本の連絡先なんて知らないしな』
「ああ!あと、久保田さんにも口止めお願いします」
『ああ、分かった。じゃあ、戻るわ』
「すみません。お願いします」
正直、あの馬鹿チャラ男がここまでするとは思わなかった。
良かった。あの時名刺を渡さなくて。
黒崎さんもあたしもただの編集者なので、あの場では、簡単な挨拶だけだったのだ。
そもそも、何であたしなんか。
もっと、あたしより可愛くて美人でスタイルのいい人いっぱい居たのに。
白田先生なんて、彼女にしたいタイプNo.1に匹敵する程なのに。
かといって、白田先生に迫られても困るけど。
断固拒否するけど。
鉄の壁を何重にも立てちゃうけど。
まかさ、チャラ男のくせに素朴系女子専なの?
地味系女子専なの?
ヤバイ。このギャップも全然萌えないですけど。いい男ポイントでも稼ごうとしてんの?