干物ハニーと冷酷ダーリン
はぁー。嫌だなぁ。
どうして、あたしがあんなチャラ男にビクビクしなきゃいけないの。
そんな自分も嫌になる。
自分のデスクに戻り、久留米先生のネームの確認を再開させる。
隣の黒崎さんはまだ来ない。
久留米先生、この調子だと明日までにネームが上がりそうだ。
お昼あたりに久留米先生に連絡して、アシスタントの手配をしてもらおう。
『……!っもと!、、、おい!川本!!』
…………っ!!
「はっ、はい!」
いつの間にか、あたしの目の前に水城さんがいた。
あれ?水城さん、いつ帰ってきたんだろう。
確か、担当作家さんの所に行ってたはずなのに。
『高橋が困ってんぞ』
「……?高橋さんですか?」
アンケートハガキの集計、分からない所あったのかな?
なら、直接言ってくれればいいのに。
『お前が爆睡決め込んでるんで、俺に起こしていいのか聞きに来たぞ』
へっ、、、うそ。あたし寝てた?
慌てて高橋さんを見ると、申し訳なさそうにこっちを見ていた。