干物ハニーと冷酷ダーリン
そして、今日も1人。
編集部にネームを持ち込んだ漫画家志望の乙女。
と、その隣には兄であろう相崎さん。
相崎さんとは、アノ相崎さんである。
何故、兄弟揃って来たの?
兄の存在、この場に必要?
しかも相崎さんって、、、何この奇跡にも近い確率。
なんて腹の中では、根間苦しく沸きだっているがこれも立派な仕事である。
一切の私情を捨て去り職務に専念する。
例え、身なりが最悪であってもあたしはここの会社の編集者である。
水城さんから流されてくるネームを受けとり一頁ずつ読んでいく。
その途中に、どうですか?と聞かれても返答に困る。
何とも言えない。としか答えられない。
ストーリーの内容、構成、キャラクターデザイン、画力。
漫画家になるには、そう簡単になれるものではない。
水城さんはネームを確認しながら、左手にはしっかり赤ペンの存在。
あら、やだ。
赤いインクのボールペンではなく、赤ペンだ。
よく、テストの採点に使われるアノ赤ペン。
水城さんがそれを持つと、恐怖心が沸き立つ。
このネーム、赤一色になったりしないよね?
大丈夫だよね?、、、、大丈夫かなぁ、、、。これ。