干物ハニーと冷酷ダーリン
『んー?何ってわけじゃないけどさぁ、気付いてる?最近川本の様子が変じゃない?』
『変?』
『うん。変って言うか、、、なーんか不自然なんだよなぁ?相崎チャラ男と何かあったんかなぁ?』
どこがどう可笑しいって言葉では言えないけど、しいて言うなら、雰囲気?オーラ?が違う。
俺への当たりも以前より、強めだと思う。
多分だけど。俺はそう思いたい。
『相崎なら、もう大丈夫だろ』
『何?水城なんか知ってんの?』
そこから、水城はポツポツと話し出した。
俺が川本に5000円を貸したあの日の出来事。
まるで、漫画の中の世界だと思うほどのストーリー。
俺の知らない所でそんな事が!、、、、いいな、ちくしょう。楽しそうじゃん。
でも意外。まさかそんな戯れに水城が付き合うなんて。
『流石、敏腕編集長水城様。よくもまぁ、そんな台詞がぽんぽんと出るねぇ』
よっ!少女漫画ミルキー編集部、編集長。長年少女漫画と向き合っているだけの事はある。
ビールが進む進む。
すみませーん、生2つ!
俺の声もよく通る。
と、ルンルン気分の俺とは違い水城からは小馬鹿にしたようなやる気のないため息がもれた。