干物ハニーと冷酷ダーリン
『そういえば、お前布団ねぇよな?』
夕飯のあと、お風呂に向かった水城さんを食器を洗いながら見送り、片付いた所でリビングのソファーでテレビを見ながら寛いでいた時、頭を吹きながら水城さんが現れた。
「水城さんの手によって捨てられた事をお忘れで?」
今日がハードスケジュールだったから、頭がヤられたかと思って親切心で言ったつもりが睨み返された。
ごめんなさい。
『物が揃うまで俺と一緒でいいだろ?』
「一緒ですか!?」
『何が不満だ、言ってみろ』
「いえ、、、滅相もないです。はい、ご一緒させて頂きます」
いつぞやのブリザード級の眼力が飛んできたもんだから何も言うまい。
だって、怖いんだもの。命は大事だもの。
それに、次にいつ布団で寝れるか分からないし寝れる時は布団で眠りたい。
明日からは多分、気絶落ちになるだろうし。
『ならさっさと風呂に入ってこい』
水城さんもきっと同じ考えだ。
寝れる時に寝る。
悠長にテレビなんて見てる場合ではないと。
現に水城さんは、流れるように寝室に向かった。