干物ハニーと冷酷ダーリン


『おい、川本』


「・・・・・」


『おい』


「・・・ッ!アヅッ!!」


ここに来る途中、壊れかけの自販機で購入したホットコーヒーを頬に押し当ててみたら、覚醒した。


「なにっ?熱い!!なに!?」


ああ、悪い。赤くなってるわ。

流石に持ったままでは俺も熱いから、川本が、見てないすきにポケットにしまった。



『悪いが、朝イチで制作会社に行ってくれ』


「あたしがですか!?」


『ここに内容を、まとめておいた。企画部の藤堂さんに会えばいい』


「はぁ、、、」


『鈴村先生の返答によって内容が変わる。黒崎に早急に行かせるからその間にお前も準備して来い』



余程熱かったのか頬を擦りながら、聞こえてるのか分からないが資料をガン見してたので大丈夫だろう。

暫くして、物凄い勢いで飛び出して行ったのにはビビった。

あいつ、奇行すぎるだろ。



黒崎も同様にコーヒーを首元に押し付けてみたら覚醒した。

これ、すげぇな。

壊れかけの自販機も、馬鹿に出来ない。


川本と黒崎を送り出し、俺も宮城へと向かった。


あ。
川本に宮城に行く事を伝えるのを忘れたな。

まぁ、何かあれば黒崎には言ってあるから大丈夫だろう。







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