干物ハニーと冷酷ダーリン


水城さんに続いていそいそとベッドに入ってみた。


何もすることがない。


期待しているわけじゃないけど、これはこれでどうなのだろう。

いや、待てよ。
同棲しているとはいえ、付き合い出したのはまだ日が浅い。
それも同棲といってもまだ2日目だ。

これじゃあ、あたしがガッついてるみたいじゃないか。


いや、でも好き同士ならちょっとくらいそれっぽい事があってもいいんじゃない?


あれ?この人、本当にあたしの事好きなの?


えっ、待ってあたしこの人から“好き”って言われた事ある?
あたし、そこまで馬鹿だった?記憶違い?

あれか!男特有の言わなくても分かるだろ的なやつか!!

もしそうなら分からねぇよ。


これは悠長に寝ている場合ではないかもしれない。


ガバッと身体を起こしたら、思いのほか掛け布団がめくり上がってしまった。


あっ、、、

ごめんなさい。


水城さんを起こすつもりだったけど、急に申し訳なくなって瞬時に掛け直した。




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