干物ハニーと冷酷ダーリン
「……黒崎さん、いい加減に止めたらどうですか?流石にいい歳した大人がそれって…キツイです」
『なぁ、川本。もうちょっとさ…慰め方ってあんじゃん?なにそれ、俺泣くよ?大人の男の本気泣き、見せてやろうか?』
「………ホント、勘弁して下さい」
昨日から徹夜組だった黒崎さんは、今日初出勤となった高橋さんの為、それでもと思い疲弊しきっていた体にムチをうち1度家に戻り身なりを整えて来たにも関わらず、全く相手にされなかった。
初出勤の日に何を期待していたのかは知らないけど、誰がどう考えても何か起こる方が不自然なわけで、黒崎さんがそこまで落ち込む必要はないと言うか……
えっ?何で落ち込む必要があるの?
何に落ち込んでるの?
ってか、何を想像してたわけ?
落ち込んでる意味が分からないと言うか…
その、黒崎さん自身が意味不明。
と、朝っぱらからこんな感じが続いているのです。
いい加減、こっちがイライラしてきちゃいます。あたしだって寝不足でただでさえもイライラしてるのに。
そんなウジウジ、ジメジメ、メソメソしてるくらいなら、仕事をしてみたらどうでしょう。
この給料泥棒め!