干物ハニーと冷酷ダーリン
正体そして後悔
【水城禅side】
何ヵ月かぶりの1日オフ。
こんな日は滅多にない。
と、いうのもここ最近、問題児ともいえる黒崎と川本が今までにないくらいの働きをしてくれたおかげである。
あの二人は、仲がいいのか悪いのかいつも何かを争っている事が多く、その時はどちらがより優れた先輩編集者であるかを争っていた。
何故、そうなったかと言うと事の発端は中途採用した高橋に頼られたい黒崎が余計な一言を言って川本に火をつけた事が始まりだった。
『まぁ、何か困った事があったら俺に聞いてね!川本は時々大ボケかます事があるからさぁー』
「…はい?ちょっ、黒崎さん、何言っちゃってるんですか?黒崎さん他の人の心配してるほど暇なんですか?さっきまで、気絶してたのに」
『はいー?俺は先輩として言ってるの。それも副編集長の仕事でしょ』
「なにカッコつけちゃってるんですか?自分の仕事も終わってないのに。それに指導係はあたしなので」
『だからさ、尚更心配なんだよ。ここは頼れる副編集長にも任せなさいよ!』
「黒崎さんは、どうぞご自身の心配でもしてて下さい。頼れる先輩は黒崎さんだけじゃないんです!」
『なっ!でも、俺が一番頼れる先輩だけどね』
「一番は、あたしですよ!同性だし歳も近いし話やすいのはあたしなので」
『いやいやいや、俺が一番!』
「あたしが一番!」
『俺!』
「あたし!」