女嫌いと男性恐怖症

 悩んでいるとダイニングから、晶がこちらに来て「大丈夫なのか?」と声をかけた。

「えぇ。今は眠ったわ。遥ちゃん。生理が来たのは久しぶりだったみたいなの。色々あったみたいだから、止まってたのかもしれないわ。ごめんなさい。こんな話、晶くんには酷よね」

 固まっている晶に謝ると、晶は首を振った。

「いや、助かった。そういうことは俺では分からないから。俺には言いにくいこともあるよな。ハルにスマホを持たせるか何か考える。今日は本当に助かった」

 陽菜が帰ると、つらそうに歪む顔で眠る遥を見下ろした。

 いつもは、気持ち良さそうに寝てるのにな。

 そっと頭を撫でると、ソファの側に腰を下ろした。
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