女嫌いと男性恐怖症
第23話 クソガキ
服選びは、難航していた。
想像以上に、遥が目移りしていたからだ。
「こっちも、きっと似合います」
「だから、こういうのだとサイズ感が難しいんだ。体周りぴったりだと、袖が短かったりするし。だから、ワイシャツの方が楽なんだよ」
私服はやはり面倒だと、晶は半ば諦めかけたいた。
背もあって手足は長いのに、体は華奢で完全に規格外だった。
ワイシャツもセミオーダーで作らなければ、ピシッと着こなせなかった。
「ズボンは切らずに済むから楽なんだけどよ。あぁ。悪い。ハルは半分くらい切るのか? それとも最初からキッズか?」
ククッと楽しそうな晶に、遥はふてくされた顔をする。
「私もキッズでもダボっとするので、服選びは大変です」
確かに同じ背丈の小学生の方が、よっぽど肉付きが良さそうだと思えるほどに、痩せていそうだった。
ただ普段から、体の線が出ない服を着ているため、どの程度なのかまでは分からなかったが。