女嫌いと男性恐怖症
「やっぱり直接買いに行きましょう。着てみないと分からないです」
こんな迷うのを店でやるのかと思うと、げんなりだった。
やっぱりこれだから女は。と、思うのに、それよりも自分と遥が押し問答をしている姿を見られるのが、耐えられない気がした。
例え二度と会わない店員や、道行く人だとしても。
遥に「似合います」と言われ、調子に乗る自分。
それを冷めた目で見る、目が笑っていないにこやかな店員。
あぁ嫌だ。
うわの空の晶に、遥は心配になっていた。
そして晶は、激震に襲われることになる。