女嫌いと男性恐怖症
朝。なんとか眠れた昨晩からは、気持ちのいい目覚めというほどではなかった。
それでも起きなければ、遥が次に何をしでかすか分かったもんじゃない。
嫌々に起きると、ソファに座るチビの頭が見えた。
チッ。起きてやがったか。
仕方なくそれをグリグリと乱暴に撫でると、ぶっきらぼうに「おはよう」の声をかけた。
ひざ掛けに包まっていたそれは、ピョコンと嬉しそうに「おはようございます」を口にした。
しれっといつも通り一人掛けのソファに座る晶に、トントントンッと隣の空いたスペースをたたく。
それを無視して、新聞に目を通した。
こっちに来い。と、でも言いたいのか。