女嫌いと男性恐怖症

「買ったんですね。前にネットで見てた服。パソコンの中のモデルさんが着てるより、ずっとカッコイイです」

 屈託ない笑顔を向ける遥に、つい憎まれ口をたたく。

「バ〜カ。そんなに褒めても、デザートは1つだけだぞ」

「へへっバレちゃった。美味しそうなのあったら、2つまでいいですよね?」

 どこが、大人の女性だよ。

 隣でピコピコ歩きながら笑う、ガキんちょの頭を引き寄せてグリグリした。

 すぐ近くで笑う遥を見て、こんな近くにいることが当たり前になりつつあるなんて、俺もどうかしちまってる。

 そんなことを思って笑った。

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