女嫌いと男性恐怖症
長い脚を組み、腕も組んで何かを考えている。
「同じって。アキ、の女嫌いがですか?」
「あぁ。そうだ」
自分のことを詮索されるのは、嫌いだった。
少し不機嫌な声が出る。
「どうして、女嫌いなんでしょうか。」
「俺のことはいい」
ますます不機嫌な声が出た。
「すみません」
見るからにしょんぼりしてしまった遥を面倒くさそうに見てから、考えをまとめる。
とりあえずは写真も映像も大丈夫なら、過度に心配して男を排除しなくても大丈夫そうだ。
写真さえもダメなら、色々なものを出しては置けない。
「ハル。仕事は」
言いにくそうな顔をして、うつむいて口を開く。
「男の人がダメで、仕事が続けれなくて」
まぁそんなことだろうとは、思っていた。
直樹が近づいた時の態度からして、無理だろう。
しかし何故、俺は大丈夫なのか。
「俺は明日、少し出かける。ハルは外に行かない方がいいだろう。家にいたらいい」
「はい。すみません」と小さく言って、黙ってしまった。