女嫌いと男性恐怖症
「俺が立派に見えてるんなら、間違ってる。ホットココアでもいれてやるよ。ソファーに座ってな」
晶は慣れた手つきで、ホットココアを2ついれた。
遥は、ココアなんてかわいい。そう思ったが、口に出せなかった。
晶は遥にひざ掛けを渡してやると、また離れた位置に座る。
秋が深まってきた10月。
まだ暑い日はあっても、夜は幾分涼しくなっていた。
そして夜長な秋は読書などには最適かもしれないが、こんな日の夜には闇が永遠に感じてしまう。
そんな夜が、普段は自分のことを話さない晶に話をさせた。
夜のせいなのか、遥と自分が似ていると思ったせいなのか。