女嫌いと男性恐怖症
第4話 猫アレルギー
朝、起きるとトーストと目玉焼き、サラダもあった。
それらが、ダイニングのテーブルに並んでいる。
どこをどうやってサラダができたのかと思う冷蔵庫の中身だったが、玉ねぎをスライスしたサラダで、あぁ。確かに玉ねぎはあったかもな。と感心した。
「出過ぎた真似してすみません。でも親に放っておかれたので、家事は一通りできるので」
なるほどな。そこも一緒なわけか。そう思いながら席につくとトーストを手にとる。
「あの、いただきますを一緒にしてはダメでしょうか」
「は?」
目が点になってトーストを皿に戻した晶に、遥は恥ずかしそうにうつむいた。
その言動に、本当に小学生じゃないんだろうかと疑ってしまう。
「あの。小さい頃に、みんなでいただきますをするのが夢で」
「それ学校でやってただろ?」
「そうですが。朝食では、やったことありません」
それ重要なのか、と嫌なことが顔に出ていたらしい。
遥は「すみません。いいんです」とうつむいた。