女嫌いと男性恐怖症

 帰り道。ボソボソと遥が質問した。

「どうしてあそこにいるって分かったんですか?」

「俺たちは、似てるって言っただろ?」

 大切な場所。

 誰しも落ち込んだ時は、そういうところに行くんだろう。

 俺なら、迷わずハルのところへ行きたい。

 俺の方が、他に居場所がないんじゃないか。
 そう嘲笑したが、俺にはハルがいたら十分だとも思った。

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